2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

蟻とか細菌とか…女とか

「砂の女」(安部公房、新潮文庫)インドのジャンケンは人差し指と親指と小指でやると聞いたことがある。人差し指は人間。親指は象。小指は蟻。人間は蟻に勝つが、象に負ける。必然的に象は蟻に負けるのだ。小さいものが大量にやってくるのは、怖い。究極は…

寺撮りしたい

「陰翳礼讃」(谷崎潤一郎、中公文庫) カメラを趣味の一つにして、「光と影」について考えることが多くなった。そんなわけで学生時代に読んだこの本を引っ張り出してくる。この文章を読んで真っ先に頭に浮かぶのは、父の実家である山口県の顕孝院というお寺…

酒は飲め飲め飲むならば

「今夜、すべてのバーで」(中島らも、講談社文庫) 家の中に未読の本が百冊以上(いや、数百冊かもしれない)あるのに、繰り返し読む本もある。この本を読んだのもかれこれ十数回目だ。それはオレが酒飲み(今はそれほどでもないが、以前は半アルコール依存…

マイノリティ

「狂人三歩手前」(中島義道、新潮文庫) 感想を書こうと思ったら本が出てこない。先日東京遠征した時に読破した本。だからもう2ヶ月ほど前。このブログの滞り具合が分かってもらえるというもの。 まあ、とりあえずこの著者の作品を読むと心が癒される。怒る…

新年度

私の長男はなぜか数学の成績が悪い。彼のじっちゃん(私の実父)は数学の教師(中学)だというのに。今年度は少し鍛えてやろうと思っている。 「天才の栄光と挫折 数学者列伝」(藤原正彦、文春文庫) メジャーな人もいるが、たいていマイナーである。飛ばそ…