2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

川上未映子ですか(-。-)ボソッ

「パンドラの匣」(太宰治、新潮文庫) 「パンドラの匣」と「正義と微笑」が収められています。「パンドラの匣」は書簡形式、「正義と微笑」は日記形式。私としては日記のほうが好きなのですが、まあそんなことはどうでもいいです。 太宰の生誕100周年にあた…

「躁」と「軽躁」のあいだ

「問題は、躁なんです 正常と異常のあいだ」(春日武彦、光文社新書) 「うつ」について書かれた本はむちゃくちゃ多いが、「躁」について書かれた本は少ない。それでも専門書れべるにならあるが、こうした新書形式のものはほぼ皆無。だからこれは非常にレア…

起こらないことが起こる

「賭博者」(ドストエフスキー、原卓也:訳、新潮文庫) 「0」や「00」を考えなければ、ルーレットで赤(ルージュ)が10回続けて出る確率は、1024分の1。20回連続して出る確率は、1048576分の1。しかし、世界中のルーレットの台数、世界中でルーレットが回さ…

盤外でも個性的な棋士

「升田幸三物語」(東公平、角川文庫) 毎年表彰される「将棋大勝」の中に「升田幸三賞」というのがある。「木村義雄賞」も「大山康晴賞」もない。そこがすごいと思う。 棋士は全て棋風を持ち、そこに個性が現れるという(私はヘボなのでよく分からんが)。…

ボート部でも漕艇部でもない

結局5月はアップなしか。とりあえず駄文は放っておいて、読んだ本の記録だけは取っておこうと思う。「花ざかりの森・憂国」(三島由紀夫、新潮文庫)自選短編集である。13篇の短編。「憂国」は映画にもなったほどだから有名だろう。「死とエロス」。どうもこ…