変態的エロ

TAD-O-TAD2009-03-09

眼球譚(初稿)」(オーシュ卿(G.バタイユ)、生田耕作・訳、河出文庫


「べっぴんぢごく」のところで「暗いエロス」と書いたら、業者と思われる人々からコメントが入りまくりです。せっせと削除しているのですが。「性」を売り物にした商売は未来永劫不滅なのでしょうか?またこの日記にも業者コメントがいっぱい着くでしょう。まあいいけどね。


「芸術かエロか」という論争(?)は昔からあるのですが、私にはそんなことどうでも良くって「受け手次第でしょ」という醒めた考えしか浮かばない。でも時間のフィルターを潜り抜けて今まで存在するというのは、やはり「何かを持っている」と言えるでしょう。バタイユもまさか自分の死後40年以上経って、極東のいちサラリーマンが自分の小説を読んで、こんなところに感想らしきものを書くなんて思ってもいなかっただろう。


さてこの「眼球譚」の感想。まあ「変態的エロ」、というのは第一印象なのだが、それだけでは済まされない「病的」なものを感じる。「依存」とまでは行かないかもしれないが、「執着」は大いに感じられる。あとエロティシズムが貫かれながら、感嘆詞(と言うのか、アレは?)は出てこない。実に面白い。あとは読んでみて下さい。


さて、どれぐらい変なコメントが着くか楽しみです。