盤外でも個性的な棋士

TAD-O-TAD2009-06-17

升田幸三物語」(東公平、角川文庫)
毎年表彰される「将棋大勝」の中に「升田幸三賞」というのがある。「木村義雄賞」も「大山康晴賞」もない。そこがすごいと思う。


棋士は全て棋風を持ち、そこに個性が現れるという(私はヘボなのでよく分からんが)。それでも升田の個性は飛びぬけていたのだと思う。「新手一生」。「升田幸三賞」は新手、妙手を指した棋士に与えられる。


盤外でも個性をいかんなく発揮した棋士である。「陣屋事件」は有名であるが、私はGHQに乗り込んで将棋とチェスを論じたところが好きである。


昨日(2009年6月16日)の名人戦は羽生名人が勝って3勝3敗のタイに戻した。フルセット。まだ名人戦から「升田幸三賞」が出たことはない。さて最終局はどうなるか。非常に楽しみである。