近頃将棋にハマってます

TAD-O-TAD2007-05-10

「果たし合い」(団鬼六幻冬舎アウトロー文庫)
団鬼六といえば「SM」を思い浮かべる人が多いと思うが、大の将棋好きでその著作も多い。その中でもこのエッセイ集はデキのいい部類に入るのではないかと思う。特に秀逸だと思うのが「駒くじ」。舞台は坂本竜馬が暗殺された翌年の堺。「堺事件」と呼ばれる土佐藩士の悲劇に、なんと40枚の将棋の駒が関わってくるというのが面白い。最後に出てくる詰将棋も将棋ファンにはたまらない。また全作品を通して棋譜などは出てこないので、将棋ファンでなくても楽しめる。団さんにはもっとこういう作品を残してもらいたい。