死ぬ前のらもさん

TAD-O-TAD2007-08-17

「異人伝 中島らものやり口」(講談社文庫、中島らも

らもさんは2004年7月に死んだ。関係ないが誕生日は私と同じ4月3日である。この本は書かれたものではなく、口述されたものだ。しかもほぼ死の直前に。内容は今まで書かれたことの繰り返しやったりするが、ときどき自分が知らんかったことも出てくる。ガンマGTPが1,200あった時、諦念が起きたけども、「ガダラの豚」と「バンド・オブ・ザ・ナイト」と「空のオルゴール」は書きたかったらしい。う〜ん、そう言われると読み返したくなるじゃないか。他にもクスリのことなどいろいろ。らもファンの人はもちろん、そうでない人も「人間中島らも」が上手い具合に滲みだしてるいい本やと思いますよ。ただ巻末の伊集院静との対談(1991年に行われたと推測)は余計かな。二人ともシラフみたいやから、あんまりオモロない。