「谷崎潤一郎犯罪小説集」(谷崎潤一郎、集英社文庫)
もしタイムマシンがあって、どこかへ連れて行ってあげると言ったなら、迷わず「明治・大正の東京」と答えるであろう。追いつこうとする物の必死さ。新しいモノを手に入れた嬉しさ。その他いろんな「気」が充満しすぎるほど充満しているような熱気。…のようなモノがあると思う。それを体験したい。
電話…東京にはあるんだよね。大正から。「となりのトトロ」では分限者の家にしかなかったのに。
小説は4編。やっぱり最後の「白昼鬼語」が谷崎らしくて好きです。他のも面白いですが。
「柳湯の事件」/「途上」/「私」/「白昼鬼語」