下ネタオヤジだがオレは好き
リリー・フランキーといえば、「東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜」であろうが、この映画を観ていない私の中では「おでんくん」。もともと絵本であったのをNHK教育がアニメにした。NHKもなかなかやる。…なんてことはどうでもいい。
このエッセイ集、野球のことはほとんど出てこない。しかし美女、というかオンナ関係の話や下ネタはいっぱい出てくる。俗に"four letter words"というが、彼の場合は(福岡出身だからか)"three letter words"が飛び交っている。で、たまに真面目なコトが書かれているのだが、ソコが思いっきり同感できたりするのだ。私が「おでんくん」を観て「イイ」と思ったのも、作者のこんなところがあったからなのだな、と一人納得したりする。
これを読んでる人はサッパリ分からんだろうが、所詮こういうブログだ。気になったら読んでみて下さい。
野球が好きであるがゆえ
アテネオリンピックの観戦記。彼のスポーツモノは好きである(「野球の国」(http://d.hatena.ne.jp/TAD-O-TAD/20081206)も参照してね)。小説はまだ読んだことがない。精神科医のシリーズでも読んでみるか?
さて、野球好きの彼であるから、観戦のメインは野球。アテネ五輪での日本野球は銅メダル。そこんとこがどう書かれているかがミソ。
羨ましいのは柔道で阿武、塚田、鈴木の金メダル、マラソンで野口の金メダルを全て目の前で見てたこと。なかなかないよ。運のイイ人だなあ。
他にもスポーツが書かれているけど割愛。
あとは「領土問題」の話(=国民性の違い)が面白かった。
さて、タイトルの「泳いで帰れ」だが、誰に向けて発せられた言葉か?それは読んでのお楽しみ。
咆哮
家に古本があったのに、本屋で買ってしまった。迂闊。
未完の作品1編(火の鳥)を含む15編の作品が収録されている。正直言って作者が太宰でなかったら今まで残っていたかどうか…という作品もちらほら。
裏表紙から引用…「麻薬中毒と自殺未遂の地獄の日々から立ち直ろうと懸命の努力を重ねていた時期の作品集。(後略)」。太宰には悪いが「地獄の日々」の中で書いた作品のほうが面白い。15編の小説の中には「いらだち」を感じさせるものや「忍従」を感じさせるものが多々。
1編を選べと言われたら「春の盗賊」であろうか。最後の咆哮には胸が締め付けられる思いがする。
「I can speak」/「懶惰の歌留多」/「葉桜と魔笛」/「秋風記」/「新樹の言葉」/「花燭」/「愛と美について」/「火の鳥」(未完)/「八十八夜」/「美少女」/「春の盗賊」/「俗天使」/「兄たち」/「老ハイデルベルヒ」/「誰も知らぬ」