2009-01-01から1年間の記事一覧

酒は飲め飲め飲むならば

「今夜、すべてのバーで」(中島らも、講談社文庫) 家の中に未読の本が百冊以上(いや、数百冊かもしれない)あるのに、繰り返し読む本もある。この本を読んだのもかれこれ十数回目だ。それはオレが酒飲み(今はそれほどでもないが、以前は半アルコール依存…

マイノリティ

「狂人三歩手前」(中島義道、新潮文庫) 感想を書こうと思ったら本が出てこない。先日東京遠征した時に読破した本。だからもう2ヶ月ほど前。このブログの滞り具合が分かってもらえるというもの。 まあ、とりあえずこの著者の作品を読むと心が癒される。怒る…

新年度

私の長男はなぜか数学の成績が悪い。彼のじっちゃん(私の実父)は数学の教師(中学)だというのに。今年度は少し鍛えてやろうと思っている。 「天才の栄光と挫折 数学者列伝」(藤原正彦、文春文庫) メジャーな人もいるが、たいていマイナーである。飛ばそ…

久しぶりに競馬の本

「書斎の競馬学」(山本一生、平凡社新書)馬券を離れた競馬本は近頃下火かな、と思っていたところに本屋で見つけたので即買った。「競馬学」としてあるが、特に学問的な意味あいはない。それぞれ独立した11のお話から成っている。「競馬学」という言葉が好…

変態的エロ

「眼球譚(初稿)」(オーシュ卿(G.バタイユ)、生田耕作・訳、河出文庫) 「べっぴんぢごく」のところで「暗いエロス」と書いたら、業者と思われる人々からコメントが入りまくりです。せっせと削除しているのですが。「性」を売り物にした商売は未来永劫…

数学者って何で…

「プルーフ・オブ・マイライフ」 借りた本を返してしまったので著者も訳者も分からん。Amazonにもなかったし。 「博士の愛した数式」(小川洋子、新潮文庫)もそうだったけど、何故か数学者は変人もしくは奇病の持ち主と描かれることが多いような気がする。…

真の解決にはなってませんが

“It”(それ)と呼ばれた子―完結編さよなら“It” (ヴィレッジブックス) (文庫) デイヴ ペルザー (著), 田栗 美奈子 (翻訳)主人公は成人し、当たり前だがもう虐待は受けない。結婚し離婚し再婚する。空軍に入隊した後作家としての道を歩む。平凡ではないけれど、…

里親制度

Itと呼ばれた子―少年期ロストボーイ (ヴィレッジブックス N ヘ 1-2) (文庫) デイヴ・ペルザー (著), 田栗 美奈子 (翻訳) 虐待されていた主人公はある日学校経由で警察に通報され、強制的に両親から隔離される。 さて、日本でも同じようなことが出来るのだろ…

虐待

mixiには読んだ本はこちらにアップする宣言をしていた(はず)のですが、なかなかできていません。週末は実家でできないので、とりあえず1冊だけ。 Itと呼ばれた子―幼年期 (ヴィレッジブックス N ヘ 1-1) (文庫) デイヴ・ペルザー (著), 田栗 美奈子 (翻訳) …

【ネタバレ】悪魔の手毬唄【注意】

今年の初読書は「谷崎源氏」と決めていたので、とりあえず「桐壺」だけ読んだ。少しずつ読んで、年内に読了したい。 さて、1月5日だったか、2年ぶりに「稲垣金田一」の登場。今回は「悪魔の手毬唄」。今回は5作目である。その感想を少し。(もちろんドラマを…